2025 年 28 巻 2 号 p. 59-69
目的:小規模自治体における地域ケア会議への介護支援専門員と医療関係者の継続的な参加体験を明らかにする.
方法:X自治体主催の地域ケア会議の参集職種である介護支援専門員4人,医療関係者4人に半構造化面接を実施し質的帰納的に分析した.
結果:介護支援専門員は【準備を入念にして会議に臨む】姿勢で,【サービス導入中心の事例検討は苦しい】と感じる一方,【アセスメント力が向上してきた】【医療との距離が近づいてきた】【地域の強みと課題がみえてきた】と認識し,【地域ケア会議の一員として前向きに変化した】体験をしていた.医療関係者は【医療に期待される情報をもって会議に臨む】【医療の敷居をさげることを念頭におく】姿勢をもち,【疾病中心から地域で生活するための思考に変化した】【ケアマネジャーの役割の深さに敬意を抱く】【地域全体のなかの医療の立ち位置がみえてきた】【地域ケア会議の目的は地域のあらゆる人々がつながることに気づく】ことを認識し,【会議が楽しいと感じる】体験をしていた.
考察:事例検討を軸に介護支援専門員は医療の視点を加えたアセスメント力向上,医療関係者は生活の視点を取り入れる思考に変化し,関係が深まる体験となっていた.双方に俯瞰的にみる視点が培われ,地域における役割の自覚につながることが示唆された.