本研究では,センターが提供しているサービスが,利用する上でわかりやすいものになっているかどうか,評価するための基準項目の一つとして,利用者からの問い合わせ(ヘルプデスクメール)に着目し,毎月の問い合わせ状況をサービスごとに自動で集計するシステムを作成した。これを元に,問い合わせ状況の変化や利用者数との割合から,問い合わせ率を算出し,サービスを評価する手法について検討する。問い合わせ内容をサービス別に区分するにあたっては,過去の問い合わせ内容から形態素解析システム「茶筌」および専門用語(キーワード)自動抽出用Perlモジュール「TermExtract」を用いて,サービスを象徴するキーワードの抽出・重要度を判定。得られたキーワードの内,重要度の高いキーワードをサービスごとに分類して,メール区分用のフィルタとして利用した。問い合わせ状況から,利用者のニーズや利用のトレンドを把握することは,サービスの改善につながるのみならず,組織自体の自己点検や評価の際にも有効な資料として活用できる。