学術情報処理研究
Online ISSN : 2433-7595
Print ISSN : 1343-2915
原著論文
ネットワークの利用動向からの異常検知手法について
金西計英戸川聡松浦健二光原弘幸矢野米雄
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2009 年 13 巻 1 号 p. 74-83

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抄録

Peer-to-Peer(P2P)型ファイル共有ソフトウェアの利用によってもたらされる問題は,座視できない状況となっている.ネットワークの帯域の圧迫という問題もさることながら,Winnyなどのファイル共有ソフトウェアに感染する暴露ウイルスによる情報漏洩のリスクが深刻な問題となっている.多くの大学や企業では,P2Pファイル共有ソフトウェアの利用を禁止している.現実には,P2Pファイル共有ソフトの利用を制限することは困難である.結果,管理者はトラフィックを常時監視し,P2Pファイル共有ネットワークの存在を認識しなければならない.本稿では,P2P通信の検出作業に対する,トラフィックのマイニングと可視化による支援を提案する.管理者への支援という観点に立ち,トラフィックの可視化をおこなうトラフィックマイニングツールを開発した.また,試作環境での実験を通し,提案手法の有効性を検証した.

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© 2009 学術情報処理研究編集委員会
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