2011 年 15 巻 1 号 p. 134-141
東京農工大学における教育研究用情報システムは5年間のリース期間が2011年1月31日を以って終了することから,新システムへの移行を進めてきた.教育研究用情報システムは演習端末室システム,インターネット情報システム,統合管理運用システム,サーバーファームシステム,図書館システムなど多岐にわたるサブシステムから構成されている.新システムでは仮想化システムを積極的に導入し,スペースの削減と消費電力の削減を目標に構築を進めてきた.本論文では,2011年4月から本格運用を開始した教育研究用情報システムの全体構成と演習端末室システムについて詳細に述べるとともに,Cisco SystemsのIAサーバ,EMCストレージ,VMwareの組み合わせによるプライベートクラウドの構築を通して明らかとなった有効性及び今後の課題について報告するものである.