2016 年 20 巻 1 号 p. 119-127
徳島大学の所在地である徳島県は南海・東南海地震の発生確率が高いとされており,大規模災害を想定した事業継続計画(BCP)の策定とその実施は重要である.本学では情報システムのBCPの一環として,DCを活用したネットワーク基盤及び広域無線の整備を平成25年度末に実施した.これは,被災確率の高いキャンパスに集中する基盤情報システムやネットワークを再設計し,被災時の可用性及び事業継続性の向上を目的としている.徳島大学情報センターでは,情報センターのISMS運用に従い,対策の有効性確認と試験のため,平成26年度,27年度に情報システムのBCPテストを実施した.本論文では,これらテスト結果と改善課題および情報システムのBCPへのリスクの影響について考察する.