日本呼吸器外科学会雑誌
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原著
両側自然気胸術後再発の検討
太田 英樹河合 秀樹小川 純一
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2009 年 23 巻 5 号 p. 686-691

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抄録

両側自然気胸は片側自然気胸よりも術後再発率が高いとされているが,その詳細は十分に検討されていない.今回,過去11年間に経験した原発性自然気胸手術症例を対象に,両側自然気胸の術後再発率や臨床的特徴について検討した.両側自然気胸は片側自然気胸と比較して,術後再発率が高く(31.6%(6/19例)vs 7.1%(12/169例),p<0.001),若年(p<0.001)で非喫煙者(p<0.01)の男性が多く認められた.手術術式と術後再発率は関連せず,初回手術所見で肺尖部ブラと胸壁との間に線維性癒着を認めた全症例で術後再発を認めた(p<0.01).両側自然気胸は片側自然気胸と異なった臨床的特徴を有しており,現行の手術術式では術後再発率が高いため,新しい再発予防法について検討する必要があると考えられた.

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