日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
肺腫瘍の胸腔鏡下核出にMDCTシミュレーションが有用であった1例
遠藤 誠大泉 弘幸金内 直樹鈴木 潤深谷 建貞弘 光章
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2010 年 24 巻 5 号 p. 813-817

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抄録
腫瘍の位置同定とアプローチ法の検討にmultidetector-row CT(MDCT)によるシミュレーションが有用であったので報告する.症例は肺過誤腫で胸膜癒着のある68歳男性.腫瘍は横隔膜面の近傍にあり,横隔膜面のみのスペースで手術操作が可能と考えた.肺横隔膜面のみを剥離し胸壁の癒着を温存することで肺を拡張したまま術野を展開した.腫瘍直上の肺胸膜を切開し,腫瘍を核出した.MDCTシミュレーションは胸腔鏡手術のさらなる低侵襲化に寄与すると考えられた.
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© 2010 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
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