日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
胸腔鏡補助下で切除した経胸壁型脂肪腫の1切除例
松井 千里河野 朋哉田久保 康隆寺田 泰二
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2012 年 26 巻 2 号 p. 220-224

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抄録
症例は60歳,男性.健康診断で胸部X線写真上右中肺野に辺縁が明瞭な円形陰影を指摘されたが,放置していた.その後咳嗽があり,当院を受診.胸部CTでは,右前胸壁の肋間筋を貫く脂肪濃度の腫瘤を認め,胸腔鏡補助下に手術を施行した.病理検査ではintramuscular lipomaであり,砂時計型の経胸壁型脂肪腫と診断された.胸壁の内側と外側に進展する経胸壁型の脂肪腫は極めてまれであり,胸腔内側の切除ラインを決定する上で,胸腔鏡は非常に有用であった.
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© 2012 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
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