日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
結節状陰影を呈したAdenocarcinoma in situの1例
土屋 尚人宮島 邦治米山 礼美木村 雅一河野 貴文坂田 義詞
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2018 年 32 巻 7 号 p. 837-841

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抄録

現在,小型肺癌に対しての縮小手術については一定の見解が得られておらず,臨床試験が行われている.またAdenocarcinoma in situ(AIS)は5年生存率100%と良好な予後であると報告されている.今回CT検診にて右S1に長径10 mmのGround glass opacity(GGO)病変を指摘された後,1年毎に緩徐に増大し,3年目はpartly solid noduleを形成し,5年後に当院紹介受診時には長径16 mm大のsolid noduleとなった症例に縮小手術を施行した.病理診断はAISであり,術後7年間再発を認めずに現在も経過観察中である.5年間にわたる長期間,GGO病変の経時的変化を観察した経験からCT画像上充実成分の割合が高い症例の中にもAISである症例があり,縮小手術も術式の選択肢の1つとなると考え,術式判断を行うべきである.

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