日本呼吸器外科学会雑誌
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肺胞壁被覆型転移をきたした乳癌肺転移の一例
濱上 寛子尾浦 正二平井 一成吉増 達也粉川 庸三佐々木 理恵山口 るつ子岡村 吉隆
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キーワード: 乳癌, 転移性肺腫瘍
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2004 年 18 巻 7 号 p. 778-781

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抄録

57歳女性.1999年7月に左乳癌 (浸潤性乳管癌;乳頭腺管癌) に対し非定型的乳房切除術を施行された.2002年7月, 胸部CTにて右肺上葉に実質性変化を伴い一部にground glass opacityと思われる所見を呈する直径2cmの腫瘤影を認め, 画像所見から肺原発の腺癌の可能性を疑った.全身検索では他部位に転移なく, 気管支鏡下擦過細胞診にて疑陽性との結果であった.同年9月, 胸腔鏡下肺部分切除術を施行した.組織診の結果から肺胞壁被覆型の転移形式 (lepidic metastasis) を示す乳癌肺転移と診断された.

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