2004 年 18 巻 7 号 p. 797-803
胸腔鏡補助下手術が施行された縦隔発生のCastleman病の2例を経験したので報告する.症例1は21歳の女性.検診にて胸部X線写真上の異常陰影を指摘された.精査の後縦隔腫瘍と診断され, 胸腔鏡補助下手術を施行した.手術時間は2時間25分, 出血100mlで術後経過は良好であった.症例2は63歳の女性.天疱瘡の精査中に縦隔腫瘍を指摘され, 胸腔鏡補助下手術を施行した.手術時間は3時間15分, 出血155mlで術後経過は良好であった.2症例の病理組織診断はともにhyaline-vascular typeのCastleman病であった.自験例では慎重な剥離により胸腔鏡補助下手術が可能であったので報告する.