2020 年 8 巻 p. 140-150
本研究は世界の地域文化学習を中心とした「多文化共生入門」の実践報告である。本実践ではグローバル社会に求められる知識・態度を「多文化なパースペクティブ」及び「グローバルなパースペクティブ」の獲得と捉え、科目全体の教育目標として設定した。 本実践の成果として、世界の言語・文化学習を通じた多文化共生教育は、自文化中心的なものの見方を脱却し、「多文化」及び「グローバル」なパースペクティブの獲得が可能であることが示唆された。本実践の結果を踏まえ、多言語学習・多文化学習は、より自文化を相対化させ、「多文化」及び「グローバル」なパースペクティブの獲得が可能となることが考えられる。