本研究では,大学における学生のキャリア支援において,キャリアセンターとゼミ教員の連携がどのように行われており,その促進要因がどのようなものであるのについて,キャリアセンタースタッフへのインタビュー調査をもとに明らかにした.国内外のキャリア支援に関する研究や,隣接領域における専門職間の連携についての知見を踏まえて調査結果を検討した結果,先行研究と重なる促進要因としては,「活発なコミュニケーション」「双方の役割理解」「情報の発信,共有」「マネジメント層のリーダーシップ」が見いだされた.他方,先行研究とは異なる知見としては,「キャリアセンター職員が直接雇用か否か」「ゼミ教員の専門分野の違い」「経営意識」「キャリア支援担当職員の質」といった点も連携の促進に関わることが明らかとなった.キャリアセンタースタッフは学生と向き合い支援を行っているが,ゼミ教員も学生が自身のキャリアを描き,実現する上で大きな影響を与える存在である.今回得られた促進要因及び課題は,キャリアセンターだけでなく教職員が連携して学生支援を行う際の示唆となると考えられる.