報告者は,大学教職員の能力開発を支援する履修証明プログラムを企画・実施している立場から本課題研究に参画した.3年間にわたる本課題研究での検討では,とりわけカリキュラムのあり方をめぐって,理念レベルから実際に配置する科目レベルまで多くの知見を得た.
東北大学高度教養教育・学生支援機構大学教育支援センターでは,2023年度から履修証明プログラム「大学経営基礎講座」を開講した.本稿は,本課題研究と並行して新たに開講することになった,同プログラムの設計理念と実践について報告するものである.
同プログラムは,オンラインで完結するプログラムである.双方向の学びの環境を構築し機能させ,さらに教授法を工夫することで,学術的原理性に富む授業科目の満足度と有用度とのギャップを縮めることに努めた.今後は評価検証を重ね,課題の改善に努める次第である.