大学教育学会誌
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研究論文
インターンシップ定義変更後の大卒就職活動
─大都市圏・大規模大学のキャリアセンターの調査から─
中島 弘至
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2024 年 46 巻 2 号 p. 40-50

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抄録

 2023年4月,長らく産学協議会で検討されてきた新しいインターンシップが,大学3年生に適用された.注目すべきは,これまでインターンシップとして一括されたものが,内容に応じて4タイプへと分けられたことである.また協議会は,採用選考の早期化・長期化を就職・採用活動の阻害要因とし,インターンシップは5日間以上の実施期間があり,就業体験など一定の基準を満たすものとした.本稿は,大学キャリアセンターに対する2回の調査から,インターンシップの定義変更が大卒就職に及ぼした影響を考察する.

 新しいインターンシップが導入されると,学生・企業の関心は夏期休暇中に実施されるタイプ3へと向けられた.このことは青田買いに一定の防止効果があると思われたが,大学キャリアセンターの考えは違い,就職・採用活動が従来どおりに行われると想定していた.実際,就職・採用活動は早い時点から活発化し,以前と変わらないものになった.大きな要因としては,採用に直接関わらないとされたタイプ1・2が容易に採用選考へと結びついたことなどがあげられる.一方で,早期化の進行は大学間格差の拡大へと繋がる恐れもある.事実,タイプ3の選考に漏れた場合,入試難易度によっては企業の学生への扱いが異なる可能性が考えられた.

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