支援対話研究
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コーチングを活用した卒業研究指導とその成果
大学でのリーダーシップ開発
大石 加奈子
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ジャーナル オープンアクセス

2014 年 2 巻 p. 24-35

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抄録
2013年4月から1年間、筆者は、コーチングスキルを活用して、大学で卒業研究の指導を行った。卒業研究を通じて、3名の学生が、21世紀に求められるリーダーシップのコンピテンシーを得られるように育てた。私たちが目指したリーダーシップの5つのコンピテンシーは、ヴィジョンを描く力、感情のマネジメント、自発的に行動できる環境をつくる力、強みを活かした影響力、現状を改革する力である。筆者がリーダーシップを育成するうえで、心がけたことは3つある。1つ目に、教員が模範となること、2つ目に、フィードバックを継続的に行うこと、3つ目に、心から相手の幸せを願って行動することである。コーチングを活用した卒業研究指導により、3名の学生に、肯定的な行動変容が起きた。彼らは、仲間と学ぶことを楽しみ、主体的に研究に取り組み、無理なくリーダーシップのスキルを高めていった。そして、予想以上の質の論文が早期に仕上がるなど、様々な成果を実現することができた。
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2014 一般社団法人日本支援対話学会
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