抄録
本論文では、「コーチング」という専門用語が、共通了解が得られていない我が国の状況を打開するために、1冊の書籍を通して「コーチング」の本質観取を実施し、コーチングの本質を構造として提示した。また、それをワークショップやオンライン上のディスカッションを経て精査し、さらに了解の強度の高いものにバージョンアップした。また、その本質が実践においてどのように適切な行動を導き得るのか、その有効性を論じた。最後に、本質行動学に基づくこの新たな本質観取の有効性と限界を論じ、本論文の研究枠組み自体を新たな本質観取の研究モデルとして提示した。