支援対話研究
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Generative Dialogue 設計方法の提案及び有効性の検証
坂倉 由季子保井 俊之当麻 哲哉前野 隆司
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ジャーナル オープンアクセス

2018 年 5 巻 p. 13-30

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抄録

案件の複雑化や新規事業創出のため、企業内の連携や協業が近年、ますます重要視されるようになってきた。さらにバックグラウンドを持つ人々の連携や協業を促す方法論として、ダイアローグの理論及び実践の発展が2010 年代に入り注目を集めている。本研究では対話研究の中でもとりわけ連携及び協業における創発性が高いGenerative Dialogue(GD) (Isaacs 1999: 38-41) に着目し、システムズエンジニアリングの手法を用いた設計方法を提案し、その有効性を定性的及び定量的に検証した。 具体的な設計モデルの構築に当たり、機能設計レベルではGDに必要な機能として、対話に参加する機能、他者と連携することに積極的になる機能、参加者の高揚感が高まる機能、参加者が一体感を持つ機能、並びに参加者のパフォーマンスを出す機能の5 つを特定した。そして、物理設計レベルにおいて、この5 つの機能を用い、企業内で展開可能な、GD を生成するワークショップを設計した。さらに、提案したGD 設計の有効性を定性的及び定量的に検証するため、日本の中小企業の典型的存在と目される企業において、本研究により設計したGD 生成ワークショップを実施し、参加者の参与観察、PANAS、協調的幸福感尺度、並びに参加者の発言のテキストマイニングにより、定性的及び定量的に同ワークショップの有効性を示した。また、企業の現場でワークショップを実施し、参加者から高い満足度を得たことで、今後企業等で連携及び協業の促進のためにGD生成ワークショップが複製性のあるモデルとして展開できる可能性を示した。

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2018 一般社団法人日本支援対話学会
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