日本糖尿病教育・看護学会 第5期,第6期研修推進委員会で作成した『糖尿病看護の事例検討を広めよう深めようガイド』を用いて行った事例検討会研修会の2事例について,検討の実際を述べ,臨床における事例検討の重要性と,『糖尿病看護の事例検討を広めよう深めようガイド』の効果について考察した.
事例検討は,看護を実践する仲間に自分の実践を伝える勇気を持って臨み,その仲間から認められ,その先へと看護を進めていく力となるものであるとともに,事象を一旦,一歩引いた視点から捉える時間,仲間を得る場となり,患者とその家族への関わりを考える上で有意義であると考えられた.
事例検討に臨む態度やファシリテーターの役割,問いかけの具体的な表現などが記載されている『糖尿病看護の事例検討を広めよう深めようガイド』は,事例検討を進める軸となるもの,拠り所となるものであり,事例検討の手引きとしての役割を担う効果が期待できると考えられた.