2020 年 24 巻 2 号 p. 145-151
目的は,遠隔モニタリングを用いた看護支援と「糖尿病透析予防指導管理料(以下,糖防管と略す)」の算定に関する実態をWEB調査により明らかにすることである.
対象者は日本糖尿病教育・看護学会の学会員および非学会員のうち医療機関に所属している者とし145名(回収率7.5%)の回答を得た.
遠隔モニタリングによる支援実施者は4名(2.8%),支援患者は「インスリン療法中の患者」3名,「精神疾患合併の患者」2名,「糖防管算定者」1名であった.
糖防管を算定している施設は117名(80.7%),医療施設区分別では200床以上98名(87.5%),200床未満15名(65.2%),診療所4名(40%)であった.前年度比の件数は「あまり増加していない」「変わらない」を合わせると56.4%,「減少している」7.7%であった.その主な要因は「医師の指示がない」「マンパワー不足」「三職種が同日に実施できない」であった.
遠隔モニタリングの必要な患者層への示唆が得られ,実施体制の整備の検討が必要である.診療所の糖防管算定が困難である現状や件数が増加しない現状が明らかとなった.