発達支援学研究
Online ISSN : 2435-7626
知的障害を伴う自閉スペクトラム症者における課題分析を用いた作業支援の検討
A社の職場定着支援を事例に
松田 光一郎
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2025 年 5 巻 2 号 p. 132-144

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抄録
障害者の作業支援において、業務を構成する作業工程を明確にし、支援対象者がどの工程でつまずいているのかなどを把握、分析するための技法として課題分析がある。現在、職場適応援助者による支援事業では、課題分析を必要とする場面が増加してきている。しかし、全国の障害者就労支援施設において、課題分析は必ずしも活用されているわけではない。そこで本研究では、課題分析を用いた支援のあり方について、知的障害を伴う自閉スペクトラム症者の職場定着支援の事例を基に検討した。その結果、課題分析の背景にある応用行動分析の理論を理解し、適切な記録をとっていくことで、本人に合わせてどのような指導や介入が効果的なのか、職場定着に必要な条件を見出すことができると考えられた。
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© 2025 日本発達支援学会
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