高等教育開発
Online ISSN : 2436-9918
報告
大学のIR担当者養成研修の成果と課題—研修転移に着目して—
竹中 喜一中井 俊樹
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2022 年 1 巻 p. 37-45

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抄録

本稿の目的は、大学のIR担当者養成研修の受講者を対象として、どのような研修転移がみられたか、もしみられないのであれば何が研修転移の課題であるか、の2点を明らかにすることである。愛媛大学が主催して行った「IRer養成講座」の受講者を対象に行った質問紙調査の結果を分析し、提案や情報発信、分析への活用、計画の立案といった行動変容や、組織的なIRの推進に関する業績向上があったことが明らかになった。ただし、受講者の記述内容には、行動変容の前段階と受け取られるものも散見されており、追跡調査の余地を残した。また、受講者あるいは受講者の職場の状況に課題があり、研修転移に至らない場合もあることが示唆された。

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© 2022 日本高等教育開発協会
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