抄録
木造建物の経年劣化と耐震規定による耐力の変化について,既往の研究より求められている年代別被害関数を用いて検討を行った.具体的には,既往の年代別被害関数と整合するような年代別耐力分布を建物群の地震応答解析から求め,全壊した木造建物の築後年分布との対応から耐力と築後年との関係を求めた.そして,経年劣化と耐震規定の2つの要因をモデル化することで分離し,それぞれの影響を推定した.その結果,経年劣化については,築30年で6~7割程度の耐力となるが,その後はほぼ一定,耐震規定については,1981年の改正に伴い,2~3割程度の大きな差が生じるが,その後は,ほとんど変わらないという結果になった.