抄録
余震で波形が上書きされてしまうなどして本震時の波形が回収されなかった震度観測点を対象とし,そのような観測点においても,記録されている計測震度と地動最大加速度を用いて,建物被害に対応した地震動強さ指標である1-1.5秒平均速度応答の推定を行った.具体的には,計測震度および地動最大加速度それぞれと相関の高い速度応答スペクトルの周期帯を検討し,それをもとに推定式を構築した.その結果,高い精度で計測震度と地動最大加速度から1-1.5秒平均速度応答を推定することができた.最後に,波形データがない震度観測点において,計測震度と地動最大加速度から推定した1-1.5秒平均速度応答を推定し,この指標と実被害率の対応を検討して,建物被害と対応していることを確認した.