抄録
我が国には液状化の発生が懸念されている地域が広く存在しているが、液状化対策を適用した戸建て住宅は稀である。これは対策費用が高額であること、既設住宅への対策工法が未整備であることが大きな要因である。本研究では狭隘な土地において施工可能なべた基礎を有する既設住宅への液状化対策として、住宅周囲の地盤に短尺な鋼矢板を圧入することにより連続的な壁を構築する方法を提案し、重力場と遠心載荷場での模型実験によりその効果を示した。また数値解析により地盤構成や鋼矢板の根入れ深さ等の条件における対策効果を検討し、地表面からの非液状化層厚が2m以下でPL値が20以上の条件において、鋼矢板の根入れ深さを液状化層厚の半分以上とすれば、住宅の沈下と傾斜の抑制効果が高いことを示した。