抄録
日本で二番目に大きい青銅座仏である鎌倉大仏は、元禄・大正の関東地震の震源域に位置する鎌倉にあって、約750年前の造立当時の姿をほぼそのまま伝えている。昭和の大修理から50年以上が経過した現在、強烈な地震動にも耐えた仏体の現状を把握し、今後の的確な維持に資するため、様々な調査が計画されている。本格調査に先立って、仏像本体の地震応答特性を予備的に調査する機会を得て、像内部のいくつかの場所で常時微動を測定した。このとき、顎部におかれた胎内仏や蓄積した賽銭などの重量物を移動する前後の微動特性変化も計測できた。ここでは2013年に実施した予備調査結果を中心にその概要を述べる。