日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
ISSN-L : 1884-6246
論文
強震動予測のための巨視的断層パラメータと微視的断層パラメータをつなぐ平均応力降下量の算定式に関する検討
壇 一男藤堂 正喜小穴 温子
著者情報
ジャーナル 認証あり

2019 年 19 巻 5 号 p. 5_96-5_110

詳細
抄録

平均応力降下量の算定式は巨視的断層パラメータと微視的断層パラメータを力学モデルで結びつける重要な式であるにもかかわらず,これまで十分な検討が行われてこなかった.そこで,本論文では,潜在円形クラックの式を含むいくつかの平均応力降下量の算定式を,地震モーメントおよびアスペリティの面積と応力降下量を用いて調べた.その結果,地震モーメントと震源断層面積との既存の経験的関係式との比較から,地表断層破壊をともなわない内陸地殻内およびプレート境界の小地震には潜在円形クラックの式が適用できるが,2016年熊本地震や2011年東北地方太平洋沖地震のように,地表断層破壊をともなう内陸地殻内地震およびプレート境界地震には潜在円形クラックの式以外の式の適用がふさわしいことが示唆された.

著者関連情報
© 2019 公益社団法人 日本地震工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top