微動アレイ観測記録から抽出されるRayleigh波の位相速度と群速度の同時逆解析により深部~浅部に至るS波速度構造モデルを推定する手法を提案し,その利点及び適用条件を数値モデルに基づいて検討した.微動アレイ探査記録に地震波干渉法を適用し,位相速度と併せて短波長域の表面波群速度を抽出することが可能である場合,小規模アレイによる観測を行うことなく適切に地盤構造モデルが推定され,探査の効率性向上に寄与する.ネパール・カトマンズ盆地で測定した既存の微動アレイ探査記録(センサー間距離240~801m)に同手法を適用したところ,方位によらずセンサー間距離の1/2~1/10倍の範囲の波長域でRayleigh波の群速度が安定的に求められ,手法の有効性を確認した.