日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
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論文
盛土の耐震性に及ぼすのり面工の影響評価を目的とした模型振動台実験
中島 卓哉佐藤 武斗松丸 貴樹藤井 昌隆濱田 吉貞小湊 祐輝渡邉 健治
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2020 年 20 巻 1 号 p. 1_183-1_193

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抄録

鉄道盛土には,降雨に対する浸透や侵食防止を目的として,のり面工が施工される.この内,のり面を被覆するものは盛土内を不飽和状態に保ち盛土全体の耐震性向上に寄与すること,また,のり面工と地山補強材を接合することにより,合理的な耐震補強が可能となることが期待される.しかしながら,これらの効果については十分には解明されていない.そこで,のり面工および地山補強材を有する盛土模型を構築し,降雨散水を行いながら振動台実験を実施した.その結果,張ブロックによるのり面の被覆によって盛土内の相対的に広い範囲が不飽和状態を維持すること,のり面工と地山補強材を接合することで加振時に発揮される張力が増加し,耐震性向上効果が得られることが確認された.

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© 2020 公益社団法人 日本地震工学会
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