大阪平野内では工学的基盤から地表に至る地盤増幅率は大きく,特に浅部地盤が厚い西大阪地域や,鋭敏性が高い粘土層が多く分布する東大阪地域においてそれが顕著に現れる.本稿では東大阪地域の互層を含む浅部地盤モデル高精度するとともに,浅部・深部地盤の両者を考慮した三次元地下構造モデルを構築し,小地震記録を用いてシミュレーション解析を実施し,その妥当性を検証した.次に,一体解析による浅部地盤や逆転層の有無の影響を評価した.最後に,一体解析と分離解析による違いを検討し,西大阪及び東大阪地域における地震動の増幅特性を明らかにした.