2024 年 24 巻 1 号 p. 1_73-1_91
地震動予測では,サイト固有の地盤特性を考慮した地震動評価を行うことが求められるが,強震記録の数が十分でない中でどのように実現するかが課題である.本研究では多出力ガウス過程回帰を用いることで周辺サイトの観測記録による学習も同時に行い,少ない記録からサイト固有の地震動評価手法を構築することを試みる.模擬的に生成した地震動記録に対して,地表面最大速度を地震動指標とした学習を行うことで,サイト数とサイトごとの記録数の影響を検討する.また,地殻内地震の観測記録に適用し,その結果を分析することで回帰から得られるサイト固有の地震動特性について議論する.