日本地震工学会論文集
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論文
建設後50年経過した超高層建物の振動性状変化
冨吉 雄太森井 雄史熊谷 仁志岡田 敬一
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2024 年 24 巻 5 号 p. 5_208-5_219

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抄録

1970年頃に建設された超高層建物は建設後50年が経過し始めており,経過年数による構造性能の変化が懸念されている.本研究では建設後50年が経過した高さ約120 mのS造超高層建物を対象に,振動性状の建設時からの変化について検討する.対象建物の解体に伴い,建設当時と同様に微動計測と起振機による加振試験を実施し,振動性状の変化を把握するとともに,振動性状の変化要因を検討する.振動性状は並進2方向と回転方向の計3方向,1次から3次モードを対象とし,固有周期,減衰定数,モード形状を建設当時と比較する.また,起振機による加振試験は加振力を変化させて実施しており,微動計測と併せて振動性状の振幅依存性を評価する.さらに,建設後50年間に経験した地震動や風外力が振動性状に与えた影響を解析的に検討し,振動性状の変化要因を考察する.振動試験や建物の応答解析の結果,対象建物の1次固有周期は建設後50年間で2.3 sから2.7 sと約15%伸長していることと,各階のPC鋼棒ブレースの効果による固有周期の変化と,実際の固有周期の変化が概ね整合していることから固有周期伸長の理由としてPC鋼棒ブレースの寄与が大きい可能性があることを示した.

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© 2024 公益社団法人 日本地震工学会
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