2022年3月16日福島県沖地震では,福島県の相馬港は震度6強の強い揺れによって,5種類の異なる形式の岸壁に被害が発生し,その状況は構造形式毎に異なっていた.本論文では,地震後に実施した測量結果をもとに,岸壁の水平変位と背後の沈下について岸壁の形式毎に比較を行った.その結果,鋼管矢板岸壁の変位量が最も小さく,最も粘り強い構造形式であったことがわかった.一方,相馬港では,2021年に液状化した箇所が2022年の地震で再び液状化する再液状化が見られた.そこで,ふ頭内で採取した噴砂について室内土質試験を実施してその物理特性を明らかにした.