2025 年 25 巻 1 号 p. 1_64-1_77
近年,鉄道構造物における危機耐性の評価法が提案されているが,依然として概念的なものであり,設計実務において適用可能な定量評価法は確立されていない.そこで,危機耐性の性能項目のひとつである冗長性に着目して,鉄道橋りょう・高架橋を対象とした冗長性の定量評価法を提案した.具体的には,設計限界変位に対する崩壊に至る変位を「余裕度」,柱部材が消失したときの余裕度の変化を「並列性」と捉え,両者の観点から構造物の冗長性を評価する指標を提案し,ラーメン高架橋を対象に試算を行った.本手法を用いることで,耐震設計・診断・補強等において冗長性を陽に考慮することが可能となる.