2025 年 25 巻 5 号 p. 5_136-5_145
2009年8月11日に駿河湾を震源とする地震が発生し,東名高速道路の盛土が崩壊した.盛土崩壊の要因として,盛土下部に使用された泥岩が長年の水の作用により強度低下するとともに,透水性が低下した結果,盛土内の地下水位が上昇し,今回の地震が誘因となり崩壊が発生したと推定された.この災害を受けた類似条件の盛土の点検により,湧水が確認された盛土の強度は低いことが確認された.本文では,高速道路盛土の耐震対策および泥岩盛土の設計基準の変遷を述べるとともに,点検から評価,対策工実施までの一連の取り組みを紹介する.また,泥岩を用いた既設盛土の耐震性確保に関する課題について述べる.