日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第67回春季研究発表大会
セッションID: M-06
会議情報

ミニマム・エッセンシャルズによる治験説明文書の改善
*岩藤 百香松本 正富青木 陸祐
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

近年,「患者中心の医療」が広まり,医師から患者へインフォームド・コンセントが行われる際には,患者の自己決定による同意が得られるよう,図やイラストレーションを用いた分かりやすい説明文書を用いることが推奨されている.本研究は,医療や新薬の開発に伴う臨床実験である治験用説明文書が患者に与える印象に着目し,改善に有用なデザイン要件を抽出することを目的とした.本稿では,一般的に用いられる様式の文書と,同じ内容で言語による情報の質や量を保持しつつ,効率よい情報伝達の指針「ミニマム・エッセンシャルズ(可視性・注視性・記憶性・的確性・造形性・時代性)」を基に,ビジュアルデザインの視点から分かりやすさや読む意欲を高めるデザイン要素を取り入れた文書を作成して,印象を比較した結果について報告する.印象評価平均値の結果をみると,デザインモデルの満足度は高く,中でも「明るい・暖かい・興味を引く・にぎやかな・面白い・変化のある・親しみやすい・楽しい・新しい」などで差が大きかったことから,デザイン要素を取り入れることで,病気や治療について不安を抱えるユーザを前向きにしたり,高揚させる印象の向上に効果が認められた.

著者関連情報
© 2020 日本デザイン学会
前の記事 次の記事
feedback
Top