日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
ISSN-L : 1884-6246
FBG ハイブリッドセンサの提案とその活用による構造損傷検知手法に関する研究
早野 洋史三田 彰
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2006 年 6 巻 1 号 p. 1-10

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抄録

本論文では、FBG ハイブリッドセンサおよびこれを利用した複数損傷指標を用いた損傷検知手法を提案する。FBG ハイブリッドセンサは、加速度と歪を一つのセンサで計測することを可能にするセンサである。光ファイバを弾性要素とし、これにマスを取り付けたテンション支持構造に基づくセンサである。FBG ハイブリッドセンサの有効性について、シミュレーションおよびプロトタイプを製作しての性能評価試験によって検証を行った。またこのセンサの特徴を活かした固有振動数と歪の併用による新しい損傷検知手法を提案する。ラーメン構造を対象として、柱の損傷と歪及び固有振動数の相関関係を求め、損傷を効率的にかつ精度良く特定する手法である。提案手法では、得られる情報から損傷位置同定を行うため、パターン認識手法の一つであるサポートベクトルマシンを用いている。その結果、2 つの損傷指標を併用することによって、高い精度の損傷同定が可能であることを示す。

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