日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
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2004年新潟県中越地震における川口町川口震度計周辺の建物被害の分析と強震記録の対応
大月 俊典境 有紀小杉 慎司
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2007 年 7 巻 3 号 p. 40-59

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抄録
2004 年10 月23 日に発生した新潟県中越地震では、川口町川口において1996 年の計測震度導入以来、初めて震度7 が記録された。震度計周辺の建物被害調査を行ったところ、古い木造住宅を中心に多くの建物で甚大な被害が見られ、全壊・大破率は18%程度に達していた。そこで、川口町川口震度計周辺の建物全数被害調査を行い、様々なデータを収集し、被害レベルと構造種別、建物用途、建築年代、高床式構造、瓦屋根の有無との関係、および、応急危険度との対応関係などについての被害調査結果の分析を行った。また、強震記録における建物に大きな被害をもたらす1-2 秒応答は、1995 年兵庫県南部地震の震度7 を記録した地点に匹敵するレベルであり、実際の被害との対応が確認された。
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