抄録
目的:A 熟練看護教師の臨地実習での学生とのかかわりにおける「行為の中の省察」を明らかにする。
方法:熟練看護教師1 名の臨地実習での参加観察とインタビューをデータとし、質的記述的に分析した。
結果:A 教師の「行為の中の省察」には【患者の看護を優先させながら瞬時に判断し、学生の疑問は一旦脇に置い
て学生を看護の土俵まで押し上げる】、【自身も患者理解を深めながら学生にとって不可欠な情報を見極め、学生
を後ろから支える】、【学生の思考の理解に疑問を抱き悩みながら、解決を急がず課題と向き合い続ける機会をと
りもつ】、【俯瞰的な思考を持ち続けながら、学生の力を信じて学生の悩みにとことん付き合う】、【学生の内に響く
かかわりを模索しながら、学生・患者それぞれが相手とのかかわりに意味を見出せるようにする】の 5 つのテー
マが見出された。
考察:A 教師の臨地実習における「行為の中の省察」は、看護師の立場と教師の立場のさじ加減の模索があり、教
育観に支えられている。また暗黙知での「行為の中の省察」が対話により覚醒し発現されていたと考える。