抄録
本研究は,教師の日常的なグループ学習中の支援と児童のグループ学習における行動および認識の関連について,国語科を対象に検討した。調査は小学校4・5・6年生19学級の児童および学級担任に実施し,500名の児童と19名の担任教師を対象に分析した。児童には,認知的共感性,情動的共感性,グループ学習の自己評価,国語の自己評価,グループ学習における行動,グループ学習への肯定的認識を尋ねた。担任教師には,グループ学習中の支援方略を尋ねた。階層線形モデル分析の結果,グループ学習における行動については,言い争うなどの「負反応」に対して挑戦を促したり褒めたりする支援方略が,認知的共感性との関連を調整することを示した。グループ学習への認識については,自分の発言でグループの思考を促進させたという認識である「発話による理解・思考促進」に対して活動状況を確認する支援が,国語の自己評価との関連を調整することを示した。