日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
Print ISSN : 1340-2242
ISSN-L : 1340-2242
特集:急性腹症での創閉鎖の工夫
緊急開腹症例の創感染に対する工夫
(緊急開腹例において腹腔内の汚染状況に応じた創閉鎖法とその成績について)
伊藤 勝彦石井 隆之大多 和哲清水 善明近藤 英介西谷 慶横山 航也清水 公雄小川 清
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2010 年 30 巻 7 号 p. 885-888

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抄録
緊急開腹例においては,禁煙,栄養管理などが術前に十分に行われないことが多く,待機手術に比べ創感染のリスクは高くなると考えられる。また,消化管穿孔例では腹腔内汚染度は高く,術中開腹創の保護は重要である。当院にて経験した緊急開腹例を汚染状況別(イレウス・ヘルニア嵌頓,上部消化管穿孔,小腸穿孔,急性虫垂炎,大腸穿孔)に分類してウンドプロテクターの導入前後における創汚染発生率を比較検討した。イレウス・ヘルニア嵌頓,急性虫垂炎例ではウンドプロテクターの導入後,創感染発症率は減少したが,大腸穿孔例では導入後も高率であった。緊急開腹例においてウンドプロテクターは有効と考えられるが,大腸穿孔例においては,delayed primary closureなどのさらなる対策が必要と考えられた。
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© 2010 日本腹部救急医学会
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