日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
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ISSN-L : 1340-2242
特集:急性腹症での創閉鎖の工夫
消化管穿孔による汎発性腹膜炎症例に対するSSI予防目的皮下持続陰圧吸引ドレーン留置に関する検討
進藤 吉明天満 和男奥山 学日比野 政則佐々木 靖博工藤 智司中村 正明
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2010 年 30 巻 7 号 p. 889-892

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抄録
Surgical site infection(SSI)は,頻度の高い術後合併症である。Superficial surgical site infection(s-SSI)はSSIの6割を占め,創離開や腹壁ヘルニアの原因にもなる。汚染手術に対する予防的な皮下留置ドレーンに関する報告は少なく十分な検討がなされたとは言いがたい。そこで汚染手術症例に対し持続陰圧吸引ドレーンを皮下組織に留置しs-SSIに対する効果を検討した。汎発性腹膜炎で緊急手術を行った症例25例に対し腹膜,筋膜を吸収性の縫合糸で閉鎖した後,持続陰圧吸引チューブを留置の有無によりs-SSIの発生率を検討したところ,留置しなかった症例では12例中8例,66.6%に認めた。留置した症例では13例全例に発生を認めなかった。汎発性腹膜炎症例において皮下持続陰圧吸引はs-SSIに有効である可能性が示唆された。
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© 2010 日本腹部救急医学会
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