土木学会論文集A1(構造・地震工学)
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和文論文
塗膜欠陥の寸法・近接度が鋼材の腐食挙動に及ぼす影響に関する基礎的研究
貝沼 重信小林 淳二宇都宮 一浩坂本 達朗
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2017 年 73 巻 1 号 p. 84-97

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抄録

 塗装された鋼構造物の腐食は,単体の塗膜欠陥から発生・進行する場合に加え,近接する複数の塗膜欠陥から発生し,それらが相互干渉しながら進行する場合がある.しかし,塗膜欠陥の寸法・近接度が鋼材の腐食挙動に及ぼす影響については不明である.本研究では基礎的研究として,単体および近接する2つの円形欠陥を有する塗装鋼板を用いて,複合サイクル腐食促進試験を行った.その結果,単体の円形欠陥から発生する腐食は,初期欠陥の径が大きいほど,その進行が促進されることを示した.また,近接する2つの欠陥から発生する腐食は,単体の場合に比して,進行性が高いことを示した.さらに,近接する2つの塗膜欠陥間の電気化学機構を明らかにするため,それらの欠陥間に流れる腐食電流の経時性を計測した.

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© 2017 公益社団法人 土木学会
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