日本腹部救急医学会雑誌
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特集:急性胆管炎・胆嚢炎の診療ガイドラインを検証する―改訂に向けてのプロセスと課題―
急性胆嚢炎に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術は推奨治療になったか
山下 裕一乗富 智明松岡 信秀愛洲 尚哉
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2012 年 32 巻 3 号 p. 651-656

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抄録
“急性胆嚢炎に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術は推奨治療になったか”については,本邦では日本内視鏡外科学会の2008年と2009年のアンケート調査結果では,腹腔鏡下胆嚢摘出術を“全例に行う”および“症例に応じて行う”の比率の合計は87%であった。日本腹部救急医学会外科系評議員に対するアンケート結果では,“患者への手術術式の説明は?”の質問の回答は2011年で90%が腹腔鏡下胆嚢摘出術であった。米国では急性胆嚢炎で入院した患者の初回入院中にその75%に手術が行われ,その71%に腹腔鏡下胆嚢摘出術が施行されていた。これらのことより,急性胆嚢炎に対する腹腔鏡手術は推奨治療になったと考えられる。しかし,本邦における早期手術については,外科医や麻酔医不足などに起因する施設の対応能力に差があるためガイドラインで推奨するレベルにまでは達していないのが現状のようである。
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© 2012 日本腹部救急医学会
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