日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
十二指腸憩室穿孔3例の検討
齊藤 健太早川 哲史北上 英彦中村 謙一野澤 雅之森本 守山本 稔田中 守嗣
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2012 年 32 巻 5 号 p. 985-988

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抄録
十二指腸憩室は消化管憩室の中で結腸についで頻度が高いが,その合併症として穿孔は比較的まれである。今回,われわれは緊急手術を施行した十二指腸憩室穿孔の3例を経験したので報告する。症例は全例女性で平均年齢は66.7歳であった。初発症状は全例腹痛であったが,腹膜刺激症状を認めたものは1例のみであった。手術所見は平均手術時間174分,平均出血量180g,憩室の存在部位は全例下行脚であり,2例は自動縫合器による閉鎖後に漿膜筋層補強を追加し,1例は憩室部全層切離後に層々吻合を施行した。全例術後合併症を認めず,経過良好にて退院した。十二指腸憩室穿孔は比較的まれで診断が困難であるが,治療に移るタイミングが遅れると致命的となることもあり,腹部救急疾患としてつねに念頭に置く必要がある。自験例を含む十二指腸憩室穿孔55例の本邦報告例を集計し,本疾患に対する診断,治療に関して文献的考察を加え報告する。
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© 2012 日本腹部救急医学会
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