日本腹部救急医学会雑誌
Online ISSN : 1882-4781
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ISSN-L : 1340-2242
特集:消化器外科領域の緊急手術におけるSSI対策
下部消化管穿孔手術症例におけるSSIの検討
伊藤 裕介稲葉 基高天野 浩嗣家城 洋平林 靖之甲斐 達朗
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2012 年 32 巻 6 号 p. 1041-1044

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抄録
腹部緊急手術におけるSurgical Site Infection(以下,SSI)対策において,下部消化管穿孔手術症例の占める割合は高く,その対策は急務である。今回われわれは,下部消化管穿孔手術症例を,Hinchey分類を用いて分類し,stage別の背景因子・SSI発生率・転帰などを検討した。対象は2007年4月から2010年10月までの3年間に当センターで緊急手術をした下部消化管穿孔手術症例60例とした。stage別のSSI発生率はstageIが30%,stageIIが25%,stageIIIが75%,stageIVが81.8%であった。Hinchey分類はSSI発生に関与する重要な因子であり,stage別にSSI対策を行うことが重要と考えられた。特に,stageIII・IVについては,腹腔内汚染が高度であるのみならず,末梢循環不全・大量輸液等もSSI発生に関与しており,遅延一次縫合やワイヤーによる一層縫合等の特別な対応が必要であると考えられた。
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© 2012 日本腹部救急医学会
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