2013 年 33 巻 3 号 p. 569-572
関連する望ましい診療内容をまとめて行った場合には,個々の介入のみを行った場合よりも患者の予後が改善すると考えられており,診療ガイドラインでのbundleは,ガイドライン内の重要点を列挙し,ガイドライン内容の普及,遵守の向上だけではなく,ガイドラインの普及や有用性の評価にも使用される。Pancreatitis bundleは,日本の診療ガイドラインとしては初めてのbundleであるとともに,急性膵炎のbundleとしては世界初のものである。いずれの項目も推奨度AまたはBの内容で,特殊な状況以外では原則的にすべての項が実施されることが望ましく,診療録等に記録する。今後の課題として,pancreatitis bundleの意義,実施率(ガイドラインの遵守率:普及の指標),実施率による生命予後の変化(ガイドラインの効果)等の検討必要で,これらはガイドラインの改訂の際に反映されるであろう。