抄録
要旨:背景;近年,ダメージコントロール手術の繁用に伴い,腹部コンパートメント症候群を経験することが多くなった。そのため,通常の方法では閉腹できないことがある。そのような症例に対してわれわれはWittmann patch(以下,WP)を使用している。適応;緊急開腹手術にて腹壁の緊張が著しい場合には,一時的仮閉腹を行っている。閉腹手術の際には,腹腔内圧をモニターリングし,12mmHg以上の場合には,無理な閉腹は行わず,WPを使用する。成績;8例の症例に対して使用した結果,平均6.5日(4~8日)で閉腹可能であった。根治的閉腹術は導入後平均6.5日で施行されており,達成率は100%であった。今のところ全例に腹壁瘢痕ヘルニアは認められていない。結語;長期open abdominal managementでも,WPを使用し腹腔内圧をモニターすることで安全に閉腹ができる。