抄録
要旨:ACSが広く認識されるなか,当院でもopen abdominal management(OAM)を行う機会が増えている。今回,2009年4月からの31ヵ月間に行われた重症外傷後のOAM 4例(平均25.8歳,男性75%)に関して当院での現状を検討した。当院でのOAMの特徴は,(1)silo closure+持続吸引,(2)簡易縫縮法の2点である。全例が出血性ショックを伴う重症腹部外傷症例で,交通外傷が2例,高所墜落と重機横転による圧挫損傷が各1例であった。そのうち3例で来院同日にinterventional radiology(IVR)と止血術の両方を行った。Primary ACSと診断したのが1例,閉腹困難例が1例,Damage control surgeryを行ったのが2例だった。高所墜落例以外の3例は腹壁閉鎖でき30日生存例は2例だった。OAMは有用で一般外科医にとっても必要不可欠である。