日本腹部救急医学会雑誌
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症例報告
造影CTでの肝被膜濃染像が診断に有用であったFitz-Hugh-Curtis症候群の1例
坂谷 彰彦今村 綱男田村 哲男小泉 優子小山 里香子木村 宗芳荒岡 秀樹竹内 和男
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2013 年 33 巻 6 号 p. 1023-1026

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抄録
要旨:症例は30歳女性。当院受診9日前に強い右季肋部痛が出現し近医を受診。血液検査では炎症所見の上昇がみられたのみで腹部単純CT検査と腹部超音波検査で異常がみられなかったため経過観察とされた。その後,痛みの範囲が腹部全体に拡大したため他院胃腸科を受診し上部内視鏡検査を施行され,婦人科も受診したが痛みの原因は不明であったことから精査目的に当院紹介となった。造影CT検査施行した結果,動脈早期相で肝表面に層状の濃染像を認めたため肝周囲炎を疑い,クラミジアを標的とした抗菌薬投与したところ症状は速やかに改善した。後に膣分泌物クラミジアトラコマチスPCRの結果が陽性と確認されたことからFitz-Hugh-Curtis症候群と確定した。今回われわれは造影CTが診断に有用であったFitz-Hugh-Curtis症候群の1例を経験したことから若干の文献的考察を交えて報告する。
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© 2013 日本腹部救急医学会
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